第1章 不祥事総論 ~なぜ不祥事対応が必要か~
第1 不祥事の構造と企業が取るべき体制
1 不祥事は発生するもの
2 不祥事発生を前提とした体制整備
3 上場会社におけるプリンシプル
(1) 不祥事対応のプリンシプル
(2) 不祥事予防のプリンシプル
第2 不祥事が発生した場合の企業リスク
1 損害賠償等の法的責任
2 深刻な打撃となる信用低下
3 企業の内部秩序の崩壊
第3 初動対応の重要性
第4 不祥事の早期発見
1 不祥事はどのような形で発覚するか
2 不祥事予防のための状況把握
3 内部通報制度の重要性
第2章 不祥事の調査方法
第1 企業の調査権限と従業員の調査協力義務
1 企業の調査権限
2 従業員の調査協力義務
第2 調査チームの役割 ~専門家をどう活用するのか~
1 社内調査を行うか外部に調査を委託するか
(1) 社内調査委員会と外部調査委員会
(2) 社内調査チームのメンバー選定の考え方
(3) 調査に弁護士が関与する場合のコスト
2 社内調査チームの役割
3 社内調査チームのスタンス
第3 調査の範囲
1 調査の対象事項
2 調査権の限界
(1) 従業員の私的領域の調査
(2) 私生活上の不正行為の調査
(3) 派遣社員に対する調査
第4 調査方法
1 調査方法の概要
2 ヒアリングは事前準備で質が高まる
(1) 客観的な資料の収集
(2) 時系列表・人物関係図の作成
(3) 質問事項メモの作成
3 ヒアリングの「時間」
(1) ヒアリングの時間帯
(2) ヒアリング時間の長さ
(3) 秘密保持を徹底する場合の時間外手当の処理
4 ヒアリングの「場所」
5 ヒアリングのポイント
(1) 5W1H を明確に!
(2) ヒアリングは複数で行う
(3) ヒアリング内容の録音
(4) まとめ
6 不当なヒアリングは行わないこと
(1) 脅迫的言辞
(2) 虚偽情報の提供
(3) まとめ
7 秘密録音
(1) 秘密録音の証拠能力
(2) 秘密録音と個人情報保護法
8 調査方法のまとめ
章末架空事例
【架空事例を基にした人物関係図・時系列表・質問事項メモの作成例】
【時系列表】
【質問事項メモ】
第3章 不当な調査
第1 不当な調査を行った場合の調査担当者のリスク
第2 企業のリスク
1 法的責任
2 懲戒処分への影響
3 後の裁判で結論が覆った場合
第4章 被害者対応
第1 被害者対応を検討する際の考慮要素
第2 被害者対応の必要性の類型化
第3 被害者対応の実務上の留意点
(1) 当該被害者に対して法的責任を負う可能性がある場合
(2) 企業が法的責任を負わないことが明らかな場合
第5章 事案類型ごとの調査内容
第1 ヒトに関する不祥事
1 ハラスメント概説
(1) ハラスメントの多様化と増加
(2) 企業の措置義務
(3) 企業固有の責任
2 セクハラの調査
(1) セクハラとは
(2) 具体的な調査の流れと留意点
3 パワハラの調査
(1) パワハラとは
(2) 具体的な調査の流れと留意点
第2 カネに関する不祥事
1 金銭の不正取得の種類
(1) 横領
(2) 接待交際費等の不正受給
(3) キックバックの不正取得
2 調査のポイント(横領事案)
第3 モノに関する不祥事
1 モノに関する不祥事の種類
(1) 商品の横流し
(2) 異物混入
(3) 企業情報の持ち出し
2 調査のポイント(SNS 不適切利用の事案)