食堂の床清掃中、クリーナーの蒸気を吸引し、34人が有機溶剤中毒 通気の悪い室内で、保護マスクも使用せず
【製造業】【有害物等との接触】
災害発生の状況
この災害は、縫製工場の食堂内において、繊維用のしみ抜き剤(以下「クリーナー」という)を用いて床の汚れを落とす清掃作業で発生したものです。
災害発生当日、工場長の指揮のもと37人の労働者は、朝礼の後、午前8時40分から9時30分頃までの約50分間にわたって食堂内の清掃作業を行いました。
清掃作業の要領は、クリーナーを床にまいて金属タワシで磨く班、その後を布で拭き取る班および台所用合成洗剤を用いてテーブルを拭く班の3班に分けて行われました。
作業を開始してまもなく、午前8時45分頃から床を磨く第1班のほとんどの作業者が気分が悪くなって各自室外に退避しました。その後、室内の通気が多少改善されたこともあって、工場長は清掃を中止させないで予定通りこの作業を続けさせました。
しかし、清掃作業終了時には、この作業に参加したほとんどの労働者が何らかの異常を訴えたため、全員を病院で受診させたところ、34人が有機溶剤中毒と診断され、そのうち11人が休業に至ったものです。
災害の原因
この災害の原因としては、…
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