天井クレーンの点検中に墜落 4.7mの高所で安全帯なし

【製造業】【墜落・転落】
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労働災害事例シート

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災害の発生状況

 この災害は、鋳物工場において、天井クレーンガーダ上で点検作業中の作業者が墜落したものです。

 災害発生当日の朝、被災者は、社長と当日に行う鋳物の造型方法、納期、工程等の打ち合わせを行った後、鋳型に溶銑を注入する作業を開始しましたが、使用している天井クレーン(吊り上げ荷重2.8t)のクラブトロリを動かすチェーンがいつもより重いことに気がつきました。

 被災者は、注湯作業が終わったところで、クレーンを点検することにして、クレーンガーダ(地上4.7m、幅15cm)まで登って跨がり、サドルに足を掛けた状態で手動式クラブトロリの点検を始めました。

 この時、被災者は安全帽を着用せず、安全帯も使用していませんでした。

 被災者は作業の途中、同僚にハンマーを持ってくるように頼みました。同僚はハンマーを被災者の乗っているクレーンガーダの反対側の横にある点検通路から手渡して作業を見ていました。

 しばらくの間、被災者は不具合箇所の点検を続けていましたが、原因がわからないので降りると言ったので、同僚は向きを変えて降りようとしたとき、背後で被災者の声がしたので振り向くと、墜落する被災者の姿が見えました。

災害の主な原因

 この災害の原因としては、次のようなことが考えられます。…

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