次亜塩素酸ソーダを補充中に、酢酸を注入し塩素ガスが発生 有毒な塩素ガス発生の知識がなかった
【宿泊業、飲食サービス業】【有害物等との接触】
災害の発生状況
この災害は、ホテルのポンプ室内で水道水を殺菌する滅菌タンク内に次亜塩素酸ソーダを補充する作業中に発生したものです。
水道水を殺菌する設備はポンプ室に設置されており、滅菌タンクには2~3月ごとに20リットル入りのポリ容器に入っている次亜塩素酸ソーダを補充していました。
ポリ容器に入った次亜塩素酸ソーダは、ポンプ室内に設けられた棚に常時15缶ほどストックされていました。また、この棚には、以前に使用していた酢酸の残りがポリ容器に入れられて、次亜塩素酸ソーダの入ったポリ容器に並べて置かれていました。
災害が発生した日、施設の管理を担当する被災者は、滅菌タンク内の次亜塩素酸ソーダの残量をチェックしたところ、少なくなっていることから補充することにしました。
そこで、被災者は、保管棚に置かれていた次亜塩素酸のポリ容器と誤って酢酸が入ったポリ容器を手に持ち、滅菌タンク内に注入したところ、塩素ガスが発生してポンプ室内に拡散しました。この塩素ガスを吸入して、被災者およびポンプ室入り口で作業していた同僚が塩素ガス中毒になったものです。
災害の発生原因
この災害は、水道水を殺菌する滅菌タンク内に次亜塩素酸ソーダを補充する作業で発生したものですが、…
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