麺生地練り作業中、ミキサー内に転落 羽根の回転が止まる前に作業
災害の発生状況
この災害は、うどん、そば、ラーメンの生地の製造を行っている事業場において、麺生地をミキサーで練る作業中に、ミキサーの周囲に付着した粉をハケで払い落とそうとして、作業者がミキサー内に誤って転落し、羽根に巻き込まれ被災したものです。
災害が発生した作業場には、原料の粉を練るミキサー、練り終わった生地をローラーに送出すフィーダー、生地を巻き取るローラー等が設置されており、被災者が1人で操作していました。作業工程は、
① ミキサーに粉を入れ、蓋を閉める
② ミキサーに給水するための起動スイッチを入れる
③ 自動運転で練りが開始され、ミキサーの回転が終了するまで待つ(約15分)
④ 蓋を開け、生地の練り状態を確認し、ミキサーの下蓋を開け、ミキサーの下のフィーダーに生地を落す――というものでした。
災害発生時の状況は、そば生地の練りが終わり、次の工程に移るためにミキサーの羽根の回転が完全に止まる前に、ミキサーの蓋を開けてヘラでミキサー周囲に付着した粉を落していたときに、麺生地が身体の一部に絡まり引き込まれ、ミキサーに転落したものです。
ミキサーの非常停止スイッチは通常の作業位置から手が届かない1mほど離れた操作盤に取付けられていました。また、このミキサーは羽根が回転中に開口部の蓋が開閉できる構造であり、ミキサーの操作についての詳細な作業手順書が作成されていなかったことに加え作業者への安全衛生教育が不十分でした。
災害の発生原因
この災害の原因としては、次のようなことが考えられます。…
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