密閉室内でガス器具などを使用したために一酸化炭素中毒 危険性への認識がまったくなかった
【医療、福祉】【有害物等との接触】
災害の発生状況
この災害は、保育園の密閉状態で換気が十分に行われない調理室でガス調理器具を使用していたため、不完全燃焼で発生した一酸化炭素により中毒となったものです。
調理室は、広さ約30m2、天井高さ約2.5mで、ガス食器洗浄機、これに併設されたガス湯沸器、ガスレンジ(コンロとオーブンのセット)、ガスオーブンが設置されていました。災害発生当日は朝8時から調理員のAとBがガスレンジを用いて昼食を作りました。この時は窓および出入り口を開放し、レンジフードファンと室のファンを稼動させていました。
その後、レンジのオーブンを用いてクッキーを作り始めましたが、午後から外気温が高くなり、冷房が十分に効かず暑くなったため、作業開始後間もなく窓および2箇所の出入り口の扉をすべて閉め、また、ファンを全部止めました。作業の途中でAとBは気分が悪くなり頭痛を訴えて、近くの医院で治療を受けました。
このため、保育士のCとD、さらにE、FおよびGが加わってクッキー作りを続けましたが、やがて5人全員が次々と頭痛などの不調を訴え治療を受けました。
この災害は、換気不十分な調理室内でガス器具を使用したため、不完全燃焼により発生した一酸化炭素により中毒したものです。
災害の発生原因
災害の発生原因としては、次のようなことが考えられます。…
この記事の全文は、安全スタッフの定期購読者様のみご覧いただけます。
▶定期購読のご案内はこちら
起因物等: