安全スタッフ 2011年10月15日 第2148号
特集
誰でも分かる作業標準書を 完全無災害維持しています 古河スカイ日光工場
熟練作業者の減少による安全技術の伝承はどこの会社も頭を抱える問題だろうが、これにチャレンジしているところがある。古河スカイ(株)日光工場では、限られた人員で互換訓練を行い多能工化を推進するため安全作業標準書の見直しを図り、リスクアセスメントと連動させ作業内容に抜けがなく誰が見ても簡単に分かる安全作業標準書作成に成功した。加えて、机回りの絵姿化や機械の誤操作防止対策の「命札」の活用といった安全活動のおかげで、第一仕上職場は不休業災害さえない完全無災害を1000日以上継続中だ。
データ・ズームアップ
リスクアセス実施が3割超に ヒヤリ・ハット減少し効果感じる 労働安全衛生基本調査の概況を公表 厚労省
厚生労働省は、平成22年の労働安全衛生基本調査の概況を公表した。リスクアセスメントを実施している事業所は5年前の前回調査から13.4ポイント増加の33.8%。実施後の効果を尋ねたところ、「リスク情報を共有することができた」「労働災害、ヒヤリ・ハットが減少した」などの成果が得られたとする答えが挙がっている。ヒヤリ・ハット体験については、「(過去1年間に)体験した」とする労働者の割合も40.5%へと減少した。厚生労働省では、安衛法で50人以上の事業場にリスクアセスメントが努力義務化された影響や、労働局、労働基準監督署の指導による普及が進みつつあるとみている。
ニュース
・台風被害 復旧工事で土砂崩壊災害に注意 「深層崩壊」場所は遠隔作業を 地山掘削時の対策求める 厚労省
・安全レベルの向上へ 西松建設が新規認定 建災防・コスモス
・中小へ危険体感受講支援 厚労省 「安全から元気を起こす戦略」推進へ 大学で安全担う人材育成も
・子宮頸がん予防へ 企業に理解求める 子宮頸がん専門家会議
・厚労大臣表彰受賞者決まる 厚労省
・ボイラーの製造検査 民間実施へ切り替え 厚労省
・木建作業者高齢化で墜落転落災害を危惧 一人親方に講習会
・平成23年度安全衛生厚生労働大臣表彰(PDFまたはビューアでご覧ください)
道しるべ
KY演習 危険はどこに潜んでますか?(KYTシートコーナー)
第20回 状況:「住宅建築中の風景です。単管足場の上で作業をしています」
/監修:山室ウェルビーイングコンサルタントオフィス 所長 山室 栄三
安全・衛生マン喜怒哀楽
作業を止めさせる勇気を/大同工業(株) 安全品質保証部 安全衛生課長 菅野 徹
社労士が教える労災認定の境界線
第115回 一般事務職の女性がパソコン操作で頸肩腕障害を発症
/中小企業福祉事業団 幹事 奴賀社会保険労務士事務所 所長 奴賀 智
腹山課長 健康生活への道
第10話 和洋中それぞれの巻/(株)マベリックトランスナショナル 管理栄養士 健康運動指導士 竹内 夕美子
うんちく歳時記
第20回 兵馬俑(へいばよう)/建設業労働災害防止協会 セーフティ エキスパート 中込 平一郎
イラストで学ぶリスクアセスメント
第14回 リーチフォークのはさまれ/中央労働災害防止協会 関東安全衛生サービスセンター 安全管理士 中野 洋一
産業カウンセリングの現場から
第10回 相手に気持ちが伝わる声掛けを/こころね社会保険労務士事務所 社会保険労務士 産業カウンセラー 鏑木 優子
安衛法・はじめの一歩
第91講 じん肺健康診断2/国際産業労働調査研究センター 代表 木村 大樹
スポット
小集団活動で改善策を カウンセリング学会が大会開く 「ソフト面の快適職場」テーマにシンポ
アンゼン・わーど
第44回 出題:正木ノリオ
走れ!安全くん
裁判例が語る安全衛生最新事情
第139回 O技術事件 孫請作業員の被災と元請けの責任 福岡高裁那覇支部平成19年5月17日判決
/弁護士 外井 浩志
送検事例
実務相談室
<労安>炭酸ガスで酸素欠乏症に 消火設備使う注意点は
<労基>パートから代表者選出か 就業規則改正し処遇改善
<健保>通院治療日のみ傷手金? 「労務不能」とはいえない
<厚年>月末退職だと保険料損か 60歳達し翌月1日に喪失
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<交通>人身傷害保険での補償? 社有車に同乗中事故
<衛生>じんマスク強制したい 義務でないが着用率低い