【安全衛生・お薦めの一冊】『イラストで学ぶリスクアセスメント 改訂版』
2021.01.27
【書評】
足場・クレーンを追加
本書は、本誌で人気連載の書籍の改訂版。127の災害事例の発生原因と防止対策案を多数のイラストで分かりやすく解説しているのが特長だが、今回は、「製造現場等」だけでなく、「足場・クレーン関係、電気設備等」を追加し、全事業場向けにバージョンアップした。
例えば、わく組足場組立て作業中の墜落災害では、足場工が最上部の布わく上で鳥居型建わくを水平親綱ロープを掛けるため、中央から端部に向かって両手で抱えて移動中に、作業ズボンの裾が連結ピンに引っ掛かりバランスを失って3m下に墜落した。
対策としては、3層目で4層目の床面に水平親綱ロープを設置し、建わくなどは足場の2~3カ所に分散しておくとした。また、ハーネス型帯を着用、足場では常時使用を指示している。
そのほか、積載形クレーンの転倒災害や、身近な電気火災6事例なども解説している。
(中野洋一著、労働新聞社刊、TEL:03-5926-6888、B5判、320ページ、2000円+税)。
2021年2月1日第2371号 掲載