15歳の少年に解体作業させる事例も 滋賀労働局・28年書類送検状況
2017.02.24
【監督指導動向】
滋賀労働局は、平成28年に管内の労働基準監督署が処理した書類送検の状況をまとめた。なかには、満18歳未満の労働者を足場の解体業務に就業させるといった悪質事例もある。
28年に送検した事案は合計8件で、前年の15件からは半減。労働安全衛生法違反が6件に対して、労働基準法違反は2件だった。
たとえば彦根労基署が足場組立解体業の野口興業を送検した事案では、ビル解体工事現場で15歳の労働者に足場解体作業をさせたばかりか、作業主任者も選任していなかった。同社は、「年齢制限があることを知らなかった」と供述していたという。
大津労基署が産廃業者の奥村興業を送検したケースでは、ごみ収集車の荷台部分にある「あおり」部分を閉じずに作業を行ったことにより、墜落災害が発生していた。同労基署は、「日常的にあおり部分を閉じずに作業していたものとみられる」と話している。