違反率70% 労働時間関係の違反がめだつ 神奈川労働局 令和元年・監督結果
2021.05.12
【監督指導動向】
神奈川労働局は、令和元年に5248事業場に対して実施した監督指導結果を公表した。何らかの労働基準関係法令違反が発覚し是正勧告を行ったのは3674事業場となっている。違反率は70.0%。
違反事項として最も多かったのは、時間外・休日労働に関する労使協定(36協定)を締結・届出していないのに、法定労働時間を超えて時間外労働をさせていたなどの「労働時間」に関するもので1397事業場(違反率26.6%)だった。時間外労働や深夜労働を行わせていたのに、法定割増賃金(通常の2割5分以上)を支払っていなかったなどの「割増賃金」に関するものが866事業場(同16.9%)で続いている。高さ2メートル以上の場所での墜落防止措置を講じていなかったり、機械に有効な安全装置を取り付けていなかったりすることを指す「安全基準」は722事業場(同13.8%)だった。
業種別の違反率は、保健衛生業77.4%、製造業75.0%、運輸交通業74.6%などとなっている。
さらに、業種別に労働時間に関する違反率も集計している。最も高かったのは運輸交通業の50.4%で、清掃・と畜38.6%、接客娯楽34.7%などと続く。