【今週の労務書】『世界に冠たる士業「社会保険労務士」のすべて』
2021.05.29
【書評】
一歩前へ出よ!!と強調
社会保険労務士を日本で一番愛しているのは誰ですか? それは私です――全国社会保険労務士会連合会の名誉会長が著した渾身の一冊は、そんな強い思いがベースとなっている。
社労士に関し、制度創成期から50周年に至る飛躍期までの経緯をまとめつつ、そのなかに自らが体験したエピソードや考えを織り込んだ。「社労士魂とは何か」を考えるうえで参考にしてほしいと訴えている。
ペーパーライセンスでは人の役に立つ仕事はできないと釘を刺す。若かりし頃、法律条文を丸暗記して通達の解釈を熟知せずに対応した顛末を引き合いに出し、知識をアップデートしていくことの重要性を説いた。不慣れな分野も経験を積まないと成長しないと強調し、「一歩前へ出よ」と呼び掛けている。
(大槻哲也著、中央経済社刊、TEL:03-3293-3371、3500円+税)
関連キーワード:
令和3年6月7日第3307号16面 掲載