【安全衛生・お薦めの一冊】『除染等業務従事者のための安全衛生の手引き』
2012.05.01
【書評】
特別教育の要点示す
東日本大震災に伴う原発事故を受けて今年1月に施行された除染電離則では、事業者が除染作業従事者へ特別教育を行うことが義務付けられた。本手引きはこの特別教育の内容に基づいて、現場で働く作業者向けに安全衛生を確保するうえで必要なポイントをまとめている。
作業者は健康への影響を少なくするために、被ばく限度を守る必要がある。手引きでは、線量の測定、防じんマスクの適切な着用方法、汚染土壌の湿潤化など、できるだけ被ばくを避ける方法をイラスト付きで解説。また、「休憩場所や汚染検査場所は確認したか」「風下で作業すること」「直接地面に座らない」など、作業前、作業中、作業後それぞれに行う基本事項をチェックリスト形式で掲載している。
ポケットサイズなので、現場に携帯して活用可能だ。特別教育で学んだ知識の確認に役立てたい。
(中央労働災害防止協会編、TEL:03-3452-6401、B6版、23ページ、380円税別)
平成24年5月1日第2161号 掲載