【安全衛生・お薦めの一冊】『覚えておこう応急手当』
2012.06.01
【書評】
見る職場の医学書
職場で突然目の前の人が倒れた時、大きな事故や災害にあった時、その後の経過を左右するのは一刻も早い応急手当だろう。ただ、この応急手当は緊急であるがゆえに経験を積んでいないと右往左往することもありうる。
本書は、そういう場面に直面した時に誰でも応急手当ができる内容となっている。小学生でも理解できるようオールカラーでイラストや写真で応急手当の方法を説いている。
小学生でも分かるというと物足りなさを感じるかもしれないが、外科や麻酔科、眼下など10人の現役専門医が執筆しているため、医学的ベースがしっかりしており小さなケガの手当から命を救うAEDまで学べる。手当の方法だけでなく症例写真やケガの種類と処置方法など応急手当に関係する内容も盛り込んでおり、緊急時の“目で見る職場の医学書”として職場に用意しておきたい。
(少年写真新聞社刊、加藤啓一監著、TEL:03-3264-2624、B5版、80ページ、2100円+税)。
平成24年6月1日第2163号 掲載