【安全衛生・お薦めの一冊】『墜落・転落・落下防止のための足場関連規則Q&A』
2012.07.01
【書評】
現場の質問に答える
足場からの墜落・転落が多発しているため、厚生労働省は平成21 年に労働安全衛生規則の改正を行った。安衛則が制定された昭和47 年以来の抜本的な改正で、建設工事関係者が墜落防止措置などを適切に実施するための手引きとしてまとめたのが本書。
現場から寄せられた質問、相談を82 事項にわたって「Q&A方式」で説明しているのが特徴。一例をあげると「下さんおよび中さんは、トラロープで代用してもよいですか」といった質問に対して「繊維ロープなどたわむものは、下さんおよび中さんとして認められていません。丈夫な構造で、たわみが生ずる恐れがなく、かつ著しい損傷、腐食のないものに限られます」と丁寧に解説している。
また、改正安衛則の解釈、新たな措置内容、手すり先行工法について掲載。足場点検チェックリストもあり、現場ですぐに使える。
(労働新聞社刊、建設労務安全研究会安衛法Q&A部会編、TEL:03-5926-6888、A4版、225ページ、1714円+税)
平成24年7月1日第2165号 掲載