【GoTo書店!!わたしの一冊 スペシャルゲスト選集】『要領がよくないと思い込んでいる人のための仕事術図鑑』『労働法の基軸 学者五十年の思惟』『ヒグマ学への招待』ほか
このページでは、2021年1~7月に配信した各識者による書評をまとめてご紹介します。
『要領がよくないと思い込んでいる人のための仕事術図鑑』F太・小鳥遊 著
私たちの多くは、義務教育で、勉強の仕方の基本パターンを身に着ける。登校した教室で先生の説明を聴き、教科書に目を通し、板書内容をノートにとり、家に帰れば復習を兼ねた宿題をする。
選者:法政大学 名誉教授 諏訪 康雄
『労働法の基軸 学者五十年の思惟』菅野 和夫 著
著者である菅野和夫先生が1985年に上梓した『労働法』は、以来30年以上にわたって改訂が重ねられ、現在は12版・1200頁を超える大著となっており、労働実務に携わる実務家、労働法を学ぶ学生にとって必携の基本書として親しまれている。
選者:石嵜・山中総合法律事務所 代表弁護士 石嵜 信憲
『戦後日本流通業のイノベーター ファミリービジネスの業種転換事例』上野善久 著
大正6年、近江で酒蔵を営む旧家から一人の野心あふれる若者が上京し、酒類販売業に進出した。“戦後日本流通業のイノベーター・上野久一郎”だ。
選者:中央大学 客員教授 荻野 勝彦
『法学を学ぶのはなぜ?』森田果 著
私は、昨秋から神戸大学の学際教育センター長という職に就いている。学際教育は、英語ではInterdisciplinary programsだが、このポストに法学研究科に本籍を置く私が就くのは、どうも適任ではなさそうだ。
選者:神戸大学大学院 法学研究科 教授 大内 伸哉
『さんばん侍 利と仁』杉山大二郎 著
『さんばん侍』という作品がある。まだ新人の書いた時代小説だ。経済問題、藩政を扱っている。最近、少しずつ台頭してきているジャンルではある。
選者:時代小説作家 神楽坂 淳
『ヒグマ学への招待〈自然と文化で考える〉』増田隆一 編著
今年6月18日、札幌のテレビ局は早朝から、住宅街を走り回り、次々と人を傷つけたヒグマの様子を繰り返し伝えていた。このヒグマは中型の若いオスで、丘珠空港裏の草地へ逃げ込み、背の高いイタドリの茂みに身を隠したところをヘリコプターの低空飛行で追い出され、待ち構えた猟銃で射殺された。
選者:北海道大学 客員教授 小菅 正夫