【道しるべ】災害事例集 真に迫って怖いCGでの再現

2011.09.01 【ひのみやぐら】
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 コンピュータグラフィックス(CG)といえばゲーム用の画像ぐらいしかイメージできない時代遅れぶりを恥じつつ、認識を改めさせられた。本誌3月1日号・特集Ⅱにある鹿島建設東京建築支店の「安全見える化動画」の記事を読み、現物を視聴してからである。とにかく、労働災害発生の生々しい様子や瞬間が映像化されて真に迫っているのだ。

 そのDVDが解説本付きの『CGでリアルに再現!-事故・災害事例集』として、近く労働新聞社から発売になる。共通・基礎・躯体・仕上・設備編に分けたDVD(1セット5枚)に収められている事故・災害は約60。転倒、つまずきから始まる事例は、墜落・転落、吊荷落下、重機との激突、鉄骨の荷崩れ、電動工具での負傷、感電、酸欠、有機溶剤中毒、火傷・火災、第三者災害等々と多岐にわたっている。

 また、発生に至る主要因が作業員などの人的ミス(ヒューマンエラー)にあったケースが選択されていることも特徴点に挙げられる。

 そのため、動画に沿って流れるナレーションでも状況説明のほかに、エラー防止に関する基本的な知識・心得の教示や作業行動へのアドバイスが随所で行われている。解説本では、これらをすべて採録(活字化)したうえでヒューマンエラー、墜落・安全帯、指差し呼称について補足的な解説を加えている。

 DVDの放映時間は、全編合わせておよそ65分。鹿島建設では現場の工程に即したものを選んで朝礼時とか休憩時間中とかに繰り返し流しているようだが、作業員の感想はというと「見てドキッとした。災害の怖さが伝わってくる」といった類のものが目立ち、安全意識にも変化が見られるという。

 それが伝わって“CGによる災害のリアルな再現”は業界でもすでに話題になっているとのこと。新しい教育ツールのもたらす効果が予め想像されるからだろうか。

(「事故・災害事例集」についての問い合わせは、労働新聞社出版事業局TEL:03-5926-6888まで)

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平成23年9月1日第2145号 掲載
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