建設現場で安衛法違反6割超 墜落対策未実施多い 近畿6労働局
2017.04.04
【監督指導動向】
大阪・京都・滋賀・兵庫・奈良・和歌山の近畿6労働局は、労働災害が多発する年末に照準を合わせ、平成28年12月に634カ所の建設現場へ一斉監督を実施した。6割以上に相当する405現場で労働安全衛生法違反がみつかり、是正勧告している。
違反項目として最多だったのは、「墜落・転落防止」で622件。足場等の作業床を設置していなかったり、安全帯を使わせていないといった違反があった。
次いで、「安全衛生管理面」に関する違反が336件だった。元請事業者や注文者としての講ずべき安全措置を講じていない事例がめだつ。
そのほか、無資格者に運転させるなどといった「建設機械」、アーク溶接作業時に有効な呼吸用の保護具を使用していないといった「労働衛生関連」の違反も少なくない。
違反があった現場のうち62現場に対しては、とくに労働災害の危険が高いとして作業停止等を命令する行政処分を行っている。