【安全衛生・お薦めの一冊】『産業用ロボットの安全必携―特別教育用テキスト―』
2011.10.01
【書評】
構造把握し安全作業を
現代では人間の腕と手と同じような動作を行う産業用ロボットが、製造現場の至るところで活躍している。その一方で、誤った操作などによってアームに挟まれるといった災害も少なくない。本書は産業用ロボットの安全管理について、作業者の特別教育用テキストを最新の規格などを踏まえて全面的に見直したもの。
マニピュレーターと呼ばれるロボットの腕の部分の構造や機能とともに、安全防護の考え方を説明。自動運転中に、人が安全防護領域に立ち入らないよう、固定ガードの設置やインターロック、安全マットや光線式のセンサーなどの設置例を紹介している。また、ロボットに動作の順序を教示する作業でも災害の危険があるとして、安全な作業手順を示した。
産業用ロボットの教示・検査業務では、特別教育実施が事業者の義務となっているため、関係作業者は一読しておきたい。
(中央労働災害防止協会刊、TEL:03-3452-6401、B5版、304ページ、1800円+税)
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平成23年10月1日第2147号 掲載