【安全衛生・お薦めの一冊】『企業のうつ病対策ハンドブック』

2011.12.01 【書評】
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実践解決法の決定版

 WHO(世界保健機関)の調査によると、うつ病有病率は人口の3~5%といわれ、これを社員数15~20人に割り当てると1人ぐらいはうつ病を発症する可能性がある数字なのだそうだ。うつ病はそれほど身近な存在となった。

 本書はうつ病への労務管理をどう行っていくかを人事担当者、社会保険労務士、弁護士に加え産業医とメンタルヘルスコンサルタントの専門家の視点から実践的に解決法を伝授しようとするもの。

 元人事担当者からは「社員の健康状態を人事担当者は全て把握する必要はない」とする考えや産業医からは「早期発見、対応」を、社労士は「万全な就業規則の作成と良好な職場環境の必要性」を力説する。

 かつては、企業のうつ病対策そのものが存在しなかったが、隣の社員が〝予備軍〟かも知れない現在、本書を手元に置いておく必要がある。

(信山社刊、労務・社会保険法研究会編、℡03-3818-1019、A5版、178ページ、2600円)

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平成23年12月1日第2151号 掲載
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