フォークリフトで鉄板押さえ 労働者下敷きで死亡災害 行橋労基署・送検
2021.09.14
【送検記事】
福岡・行橋労働基準監督署は、フォークリフトを用途外使用したとして、金属廃棄物回収卸売業者と同社代表取締役を労働安全衛生法第20条(事業者の講ずべき措置等)違反の疑いで福岡地検に書類送検した。フォークリフトで押さえていた鉄板が倒れ、下敷きとなった労働者1人が死亡している。
災害は令和3年5月11日、同社敷地内で発生した。被災者らは架台の上に鉄板を垂直に立て、接着面を溶接しようとしていた。フォークリフトで鉄板を上から押し込み、架台の突起へ十分に差し込められたと考えてフォークリフトを外したところ、側で差込み状態を見ていた被災者へ鉄板が倒れた。鉄板は高さ2メートル78センチ、横幅2メートル26センチ、重さ470キログラムだった。
同労基署は、「鉄板に玉掛けをして移動車両で支えていれば災害は防げた。玉掛けの資格者や設備を備えていたにもかかわらず、手間を惜しんでフォークリフトを用途外使用していた」と話している。
【令和3年7月30日送検】