【今週の労務書】『サスティナブル・コーチング』
2021.09.18
【書評】
根付かせる方法を解説
1990年代後半にアメリカから日本に上陸したコーチング。対話を通じて部下の自発的な行動を引き出す人材育成手法として、多くの企業が取り入れたが、組織文化として定着するところまで実践できている企業は少ないのではないだろうか。
本書はコーチングを組織に根付かせる方法を解説している。コーチングが組織に根付かない理由の1つとして「コーチングが万能であるという誤解がある」と指摘。緊急性の高い案件や、部下の基礎知識が足りていない状況では、ティーチングの方が有効であり、両者の使い分けが重要になると強調した。
コーチングの研修は開いているが効果があまりないなど、継続と展開に課題がある企業は、戦略見直しのために読んでみてはどうだろうか。
(合力知工・市丸邦博著、同友館刊、TEL:03-3813-3966、税込み2200円)
令和3年9月20日第3321号16面 掲載