【安全衛生・お薦めの一冊】『心理職のための産業保健入門』

2021.12.28 【書評】
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信頼関係構築が重要

 職場のメンタルヘルス不調者が増えるなかで、臨床心理士や公認心理師、産業カウンセラーなどの心理職が企業内で活躍する場面が増えている。本書は、産業分野で相談業務に初めて携わる心理職に向けた入門書として、法令の基礎知識や労働衛生管理の基礎、仕事に影響するストレスなどを分かりやすく解説している。

 ケースワークでは、実際に心理職が直面した事例をもとに、職場内連携による環境改善の進め方や復職支援への関わり方などを示す。専門職、あるいは調整役として存在感を発揮できるよう、研修などを通じた日な活動やコミュニケーションを通じた、職場や健康管理部門との信頼関係構築も重要としている。

 保健師や看護師、社会保険労務士など産業保健に関わるさまざまな視点からアドバイスを加えており、心理職だけでなく職場のメンタルヘルス対策に携わるすべての人に役立つ良書。

(小山文彦編著、金剛出版刊、TEL:03-3815-6661、A5判、296ページ、3080円)

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2022年1月1日第2393号 掲載
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