労働経済動向調査(令和3年11月)概況―人手不足が続く

2021.12.17 【労働行政最新情報】
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 厚生労働省では、労働経済動向調査(令和3年11月)の結果を取りまとめた。

 調査結果のポイントは以下の通り。

1 雇用判断D.I.は、正社員等雇用、パートタイム雇用とも2ポイント上昇(令和3年10~12月期実績見込)

(1)生産・売上額等判断D.I.(「増加」-「減少」)

・調査産業計 プラス1ポイント(前期実績見込:プラス1ポイント)
・産業別 「宿泊業,飲食サービス業」(+30)、「生活関連サービス業,娯楽業」(+26)などでプラスとなる一方、「サービス業(他に分類されないもの)」(△11)、「医療,福祉」(△7)などでマイナス

(2)所定外労働時間判断D.I.(「増加」-「減少」)

・調査産業計 マイナス1ポイント(前期実績見込:プラス5ポイント)
・産業別 「建設業」(△5)、「卸売業,小売業」(△5)などでマイナスとなる一方、「宿泊業,飲食サービス業」(+17)、「生活関連サービス業,娯楽業」(+16)などでプラス

(3)雇用判断D.I.(「増加」-「減少」)

・調査産業計 正社員等雇用 プラス5ポイント、パートタイム雇用 プラス1ポイント
・産業別 正社員等雇用「情報通信業」(+12)、「建設業」(+9)、「運輸業,郵便業」(+9)などでプラス、パートタイム雇用「宿泊業,飲食サービス業」(+12)、「不動産業,物品賃貸業」(+8)などでプラス

2 正社員等、パートタイム労働者ともに、「不足」とする事業所割合が引き続き多い(令和3年11月1日現在)

○労働者過不足判断D.I.(「不足」-「過剰」)

・正社員等労働者(調査産業計)プラス33ポイント(42期連続で不足超過)
・パートタイム労働者(調査産業計)プラス24ポイント(49期連続で不足超過)

3 働き方改革の取組(令和3年11月1日現在)

○長時間労働の是正や多様で柔軟な働き方の実現に「取り組んでいる」事業所の割合は調査産業計で79%。「取り組んでいる」事業所について取組内容(複数回答)をみると「業務の効率化(注2)を進める」が最多で65%、次いで「時間外労働の事前申告制」59%、「長時間労働抑制に関する数値目標の設定」49%など。

4 事業の見直しの実施状況

○過去1年間(令和2年11月から令和3年10月)に事業の見直しを実施した事業所の割合は、調査産業計で18%。
 事業の見直しの方向は、「拡大」8%、「縮小」6%、「その他」3%で、事業を「拡大」する方向で見直しを実施した割合が前年同期より上昇した。

 「D.I.(Diffusion Index:ディフュージョン・インデックス)」とは、変化の方向性を表す指標である。

1 「生産・売上額等判断D.I.」、「所定外労働時間判断D.I.」、「雇用判断D.I.」は、当該期(間末)を前期(間末)と比べて「増加」と回答した事業所の割合から「減少」と回答した事業所の割合を差し引いた値である。なお、これらの値には季節による変動があるため、季節調整を行っている。これらの判断D.I.がプラスであれば、前期(間末)よりも増加させた事業所が多いことを示す。

2 「労働者過不足判断D.I.」は、調査時点において、労働者が「不足」と回答した事業所の割合から「過剰」と回答した事業所の割合を差し引いた値である。この判断D.I.がプラスであれば、人手不足と感じている事業所が多いことを示す。

▼詳しくはこちらをご覧ください。

労働経済動向調査(令和3年11月)の概況
https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/keizai/2111/

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