排水溝の蓋の隙間埋めなかった製造業者送検 台車が横転し労働者死亡 姫路労基署
2022.04.04
【送検記事】
兵庫・姫路労働基準監督署は、排水溝の隙間を埋めるなど床面を安全な状態に保持していなかったとして、発泡スチロール製品製造業者と同社部長を労働安全衛生法第23条(事業者の講ずべき措置等)違反の疑いで神戸地検に書類送検した。台車が排水溝の隙間につまづいて横転し、下敷きとなった労働者1人が死亡する労働災害が発生している。
労災は令和3年7月16日、同社工場内で発生した。被災者と別の労働者1人は、台車に金型を複数枚乗せたものを2人がかりで移動させていた。被災者が台車前方から引っ張り、別の労働者が後方から押していたが、台車が横転した際に被災者が巻き込まれている。
排水溝には、蓋として金網を数枚かぶせていた。1枚目の金網と2枚目の金網の間には、人間の手の平サイズのわずかな隙間が空いていた。台車のキャスターが隙間に挟まり、横転したとみられている。
同労基署は、「珍しい災害ではあるが、排水溝の蓋は隙間なくくっつけておくべきだった」と話している。
【令和4年2月25日送検】