【今週の労務書】『日本版ジョブ型人事ハンドブック』
2022.03.26
【書評】
職務記述書の整備法指南
著者は、国内で職務等級制度の採用を進めてきたコーン・フェリー(旧ヘイグループ)所属のコンサルタントであり、本書ではその仕組みを「ジョブ型人事制度」として紹介する。人を格付け、それにより報酬水準を決める日本のスタンダードに対し、職務基準のマネジメントとはどういうものか、どの部分なら実現可能でどう具体化すべきなのか、順を追って説明しながら語っていく。
この間に注目を集めた職務記述書についても、少なくない頁を割いている。用途により盛り込むべき事項は変わるとし、詰め込み過ぎを戒め、運用の負荷はコストに他ならないと忠告した。そのうえで核となる成果責任の決め方に関し、実務経験に即したノウハウを明かしている。
(加藤守和著、日本能率協会マネジメントセンター刊、TEL:03-6362-4558、税込2860円)
令和4年3月28日第3346号16面 掲載