特別教育実施せず書類送検 労働者が腕巻き込まれ1年間休業 名瀬労基署
2017.06.01
【送検記事】
鹿児島・名瀬労働基準監督署は、労働者に対して安全に関する特別教育を実施しなかったとして、水産養殖業者(熊本県熊本市)と同社工場(鹿児島県)の工場長を労働安全衛生法第59条(安全衛生教育)違反の疑いで鹿児島地検名瀬支部に書類送検した。平成27年12月、同社労働者が腕を負傷して約1年間休業する労働災害が発生している。
被災者は、工場付近の海上で網上げ作業に従事していた。巻上げ機を使って養殖に用いる網を引き上げていたところ、網についているロープと巻上げ機の間に腕を挟まれている。1年以上休業しており、機能障害が残る可能性もあるという。同労基署によれば、「少しロープがヨレたことで軌道が変わり腕を巻き込まれたと関係者が話している」という。
同社は、被災者に巻上げ機を使用させる業務に就かせる際に、法律で義務付けられている特別教育を行っていなかった。
【平成29年4月20日送検】