過去36年間で最多の労災 小売業などへ重点対策 沖縄労働局
2017.06.02
【監督指導動向】
チェーンのスーパーへは勉強会実施も
沖縄労働局は平成29年度、小売業や社会福祉施設といった第3次産業や建設業に対して重点的に労働災害発生防止対策を実施していく。28年に発生した労働災害の件数が、過去36年間で最多の1,091件となっているためだ。
1,091件は前年比で11.1%増の数値。業種別に増加率をみると、製造業が34.7%、商業が30.1%、保健衛生業が9.8%、接客娯楽業が6.9%などとなっている。
労災の型別にみると、転倒、墜落・転落、動作の反動・無理な動作を原因とする腰痛などがめだつ。
このため同労働局は、第3次産業や労災発生件数が高止まりしている建設業に対して重点的に指導していく。
第3次産業に対しては、「リスクアセスメントの導入を訴えていく」としている。このほか、職場環境・作業方法の改善や、労働者の雇入れ時教育の徹底、安全推進社の配置なども推奨する。
県内大手や全国展開しているスーパーマーケットに対しては、秋頃をメドに「勉強会」を開く予定。
建設業への対策は、27年から実施している「沖縄県建設業ゼロ災運動」を引き続き行っていく。