東京労働局は、今年10月から適用される東京都の最低賃金額の周知を強化している。管内だけではなく、千葉・埼玉・神奈川県から都内に通う労働者などにも最賃額をアピールするため、都内近県に乗り入れている東京メトロ全線と連携し、車内広告を掲載している。立川駅など、近県と接続する都内の大型駅では駅前のデジタル広告を使用するなど、関東一円を対象に周知を進めるとした。

　今年10月からの都内最低賃金は1072円で、同労働局は「ドーナツ円」とする語呂合わせで呼び掛けている。周知活動として、東京メトロ全線や都内のバスに広告を掲載した。広告には、東京都の最賃額のほか、千葉・埼玉・神奈川の最賃額や、事業場内最低賃金を引き上げた中小企業を支援する業務改善助成金について記載している。

　そのほか、業界団体などに対しては直接訪問して周知を要請し、ポスターの貼り出しやリーフレットの配布を行っている。