【今週の労務書】『カゴメの人事改革 戦略人事とサステナブル人事による人的資本経営』
2022.10.08
【書評】
What(意義)に注目を
カゴメ㈱の人事制度改革を手掛けた有沢正人CHO(最高人事責任者)と、法政大学大学院の石山恒貴教授の共著。カゴメがどのような課題を抱え、どのような改革を実行してきたのかを深掘りしている。
他社の先進的な事例を見聞きしたとき「素晴らしいが、わが社で同じことはできない」と思った経験はないだろうか。石山教授はこうした感想を持つ原因をHow(どうやるか)に注目しているからと説く。最適なHowは企業によって異なる。What(意義)やWhy(意味)こそ大事なのではないだろうか、と。
ぜひカゴメのWhatやWhyはなんだったのだろうか? という視点で本書を読んでもらいたい。事例の見方がきっと変わるはずだ。
(有沢正人、石山恒貴著、中央経済社刊、2640円(税込)、TEL:03-3293-3371)
令和4年10月10日第3371号16面 掲載