【今週の労務書】『外国人材が中小企業を救う』
2022.11.19
【書評】
成長に結び付く方策伝授
外国人労働者の数・割合は年々上昇しているが、彼・彼女らを雇用し、ダイバーシティ実現にまで結び付けている中小企業はまだ少ないのではないだろうか。本書は中小企業が外国人材を採用し、成長していくための実務を解説している。
外国人材に選ばれた企業・選ばれなかった企業双方の事例を紹介しており、受入れの計画を立てる際の参考になる。失敗事例の教訓としては、採用意図・目的の共有や、文化の違いの理解、コミュニケーション研修を挙げた。とくに採用意図については、実際に働く現場と経営層または人事担当者の間であらかじめすり合わせをしておかないと、外国人材・現場の双方にとって不幸な結果になりかねない。失敗事例から十分に学びたい。
(米山伸郎著 晃洋書房刊、税込2420円、TEL:075-312-0788)
令和4年11月21日第3377号16面 掲載