ICT機器で工事日数を2割短縮 建設業の上限規制対応を視察 埼玉労働局
2022.12.11
【監督指導動向】
埼玉労働局(久知良俊二局長)は、長時間労働の削減に積極的なベストプラクティス企業として、田部井建設㈱(埼玉県熊谷市、田部井俊一代表取締役社長、従業員数68人)を視察した。久知良局長(写真左)が、工事日数を約2割短縮できるというICT機器を確認している。
同社は週休2日制の達成に向けて、3Dレーザースキャナを用いた3次元起工測量を実施。測量に要する人員と日数の削減を図った。スキャナから出力できる3次元設計データは、その後の工程でもICT建機の自動制御を可能にし、業務効率化・省力化に寄与しているという。
時間外労働の上限規制に対応するため、年間休日日数は今年度の110日から、来年度は116日、再来年度は120日に増やすことを予定している。
同労働局は視察を過重労働解消キャンペーンの一環として毎年行っているが、建設業の選定は初めて。建設業への上限規制の適用が再来年に迫っていることも踏まえ、取組みを広げていきたい考えだ。