今週の労務書―2022年10~12月掲載記事を振り返る
労働新聞に掲載した『今週の労務書』から、2022年10~12月号で掲載した書評をご紹介します。
『カゴメの人事改革 戦略人事とサステナブル人事による人的資本経営』有沢 正人、石山 恒貴 著
カゴメ㈱の人事制度改革を手掛けた有沢正人CHO(最高人事責任者)と、法政大学大学院の石山恒貴教授の共著。カゴメがどのような課題を抱え、どのような改革を実行してきたのかを深掘りしている。
『オウンドメディアリクルーティングの教科書――採用戦略から具体的な施策まで、この一冊ですべてわかる』Indeed Japan 著
本書は、自社のウェブサイトやSNSを活用して採用活動を行う「オウンドメディアリクルーティング(OMR)」の効果的な手法を解説する。
『改正電帳法・インボイス制度に対応 税務・労務のDXガイドブック』山口 隆司 著
本書では、とある中小企業の管理部を舞台に、デジタル化の進め方をストーリー形式で解説する。労務分野ではとくにデジタル化に取り組みやすい業務として、給与計算や年末調整、社会保険手続きの電子申請などを挙げ、手続き方法についてガイドを行う。
『育児・介護を行う社員をめぐる職場の労務管理アドバイス-2022年10月施行・改正育介法対応-』馬場 三紀子、大嶽 達哉 共編
今年4月から順次施行されている改正育児・介護休業法も含め、社員の育児と介護に関連した職場の対応方法を紹介するのが本書。複数の特定社会保険労務士や弁護士が実際の相談事例を基に執筆しているだけあり、規定例の紹介に留まらない。
『図解でわかる 給与計算と社会保険事務 最強ガイド』太田 麻衣 著
本書は“図解”と銘打つとおり、1つの項目について見開き2ページで分かりやすい解説を試みている。社会保険および労働保険の基礎知識をはじめ、採用・退職時の手続き、介護休業給付、出産手当金などへの対応、賞与支給時の計算事務――などに関する知識を網羅的に把握できる。
『労働災害の法律実務』新潟県弁護士会 編集
労災保険と労災民事裁判について、450以上の判例を分析し、労災の種類別に実務の留意点をまとめたのが本書。たとえば、過労死の民事裁判における業務との相当因果関係については、労災認定されると肯定されていることが多い。
『外国人材が中小企業を救う』米山 伸郎 著
外国人労働者の数・割合は年々上昇しているが、彼・彼女らを雇用し、ダイバーシティ実現にまで結び付けている中小企業はまだ少ないのではないだろうか。本書は中小企業が外国人材を採用し、成長していくための実務を解説している。
『2023年 日本はこうなる』三菱UFJリサーチ&コンサルティング 編
本書は、エネルギー需給が逼迫し、世界的にインフレが加速するなかで迎える2023年の展望を73のキーワードで解説する。「企業経営はこうなる」と題した章では、「ガクチカ問題を抱えた新卒採用」や「中小企業のESG(環境・社会・企業統治)対応」などの概況を各見開き2ページで紹介。各分野の専門家が今後の見通しを述べた。
『令和の働き方最新版 Q&Aでわかる!管理職のための労基署対策マニュアル』安中 繁 著
労働基準監督署や労働局への労働相談件数が14年連続で100万件を超えて高止まりするなか、労使間のトラブルの対処方法について、質問形式で解説する。
『すごい採用―考え方を変えれば採用はうまくいく』大谷 昌継 著
なかなか転職市場には現れず、出てきてもすぐに次の就職先が決まるような優秀な人材に対して、どのようにアプローチしていくかを解説したのが本書である。
『今週の労務書―2022年1~3月掲載記事を振り返る』はこちら
https://www.rodo.co.jp/column/135734/
『今週の労務書―2022年4~6月掲載記事を振り返る』はこちら
https://www.rodo.co.jp/column/135735/
『今週の労務書―2022年7~9月掲載記事を振り返る』はこちら
https://www.rodo.co.jp/column/143086/