令和5年「STOP!熱中症 クールワークキャンペーン」を実施―暑さ指数(WBGT)の把握、労働衛生教育の実施、発症時・緊急時の措置を徹底(厚労省)
厚生労働省は、職場における熱中症※1予防対策を徹底するため、労働災害防止団体などと連携し、5月から9月まで、「STOP!熱中症 クールワークキャンペーン」を実施する。
●「STOP!熱中症 クールワークキャンペーン」概要
厚生労働省は、労働災害防止団体などと連携し、事業場への熱中症予防に関する周知・啓発を行う他、熱中症に関する資料やオンライン講習動画等を掲載しているポータルサイトを運営する。
また、周知、啓発に当たっては、[1]暑さ指数(WBGT)※2の把握とその値に応じた熱中症予防対策を適切に実施すること、[2]作業を管理する者及び労働者に対してあらかじめ労働衛生教育を行うこと、[3]衛生管理者などを中心に事業場としての管理体制を整え、発症時・緊急時の措置を確認し、周知すること、について重点的に呼びかける。
●「令和4年職場における熱中症による死傷災害の発生状況(速報値)」
令和4年の速報値では、死亡を含む休業4日以上の死傷者数は805人、うち死亡者数は28人となっている。業種別にみると、死傷者数については、全体の約4割が建設業と製造業で発生している。また、死亡者数は、建設業、警備業の順に多く、多くの事例で暑さ指数(WBGT)を把握せず、熱中症予防のための労働衛生教育を行っていなかった。また、「休ませて様子を見ていたところ容態が急変した」、「倒れているところを発見された」など、熱中症発症時・緊急時の措置が適切になされていなかった。
※1 熱中症とは
高温多湿な環境下において、体内の水分と塩分(ナトリウムなど)のバランスが崩れたり、体内の調整機能が破綻するなどして、発症する障害の総称。めまい・失神、筋肉痛・筋肉の硬直、大量の発汗、頭痛・気分の不快・吐き気・嘔吐(おうと)・倦怠(けんたい)感・虚脱感、意識障害・痙攣(けいれん)・手足の運動障害、高体温などの症状が現れる。
※2 暑さ指数(WBGT)とは
気温に加え、湿度、風速、輻射(放射)熱を考慮した暑熱環境によるストレスの評価を行う暑さの指数。
▼詳しくはこちらをご覧ください。
令和5年「STOP!熱中症 クールワークキャンペーン」を実施します
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_31485.html