【安全衛生・お薦めの一冊】『職場のストレスが消えるコミュニケーションの教科書―上司のための「みる・きく・はなす」技術』
2017.07.03
【書評】
「黙って話を聞く」の重要性
ラインケアの切り口から多くの手掛かりを与えてくれるのは、『職場のストレスが消えるコミュニケーションの教科書』。産業医として大手企業などで年間1000人と面談を行っている著者が、ストレスマネジメントの視点から有効とする「みる・きく・はなす」技術を伝授する。
上司や相談対応などの担当者が、部下や社員にどのような接し方をすれば良いのかを、コミュニケーションの事例とともに提示しており、すぐに現場で活用することができる。例えば、「きく技術」では、優秀なリーダーほど部下の話を2割ほど聞いただけで解決法を即答する傾向があると指摘。ただ、黙って話を聞いてほしいことがよくあるとして、傾聴こそが相手を「認める」ことにつながるとした。その際、「場」と「時間帯」の選択が重要になるという。
(武神健之著、きずな出版刊、184ページ、1400円+税)
平成29年7月1日第2285号 掲載