【ひのみやぐら】女性活用で労働環境改善へ

2017.07.12 【ひのみやぐら】
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 少子高齢化による労働力人口の減少に対応するために、ダイバーシティの考え方を重視する企業が増えている。建設業も例外ではなく、建設現場で女性を見かけることも、そう珍しいことではなくなった。官民挙げて女性の進出を支援する動きは活発化しており、建設現場で働くすべての女性の愛称を「けんせつ小町」といい、住宅建築現場に携わる女性技能者、女性技術者を「じゅうたく小町」として業界全体で盛り上げている。

 ただ、建設現場で働く女性が増えてきたからといっても、少数派であることには変わりがない。このため、〝両小町〟とも頻繁に情報交換を行っていくことで連携を深め、女性が持てる力を発揮できる産業とすることを目的としているところだ。現在、建設業では人材確保や週休二日制をはじめさまざまな難題に直面しており、「建設工事従事者の安全および健康の確保推進に関する法律」を3月16日に施行させ、「建設工事従事者安全健康確保推進専門家会議」を設置するなど業界の抱える問題解決に向けて取り組んでいる。

 女性にとって働きやすい労働環境を整備するということは、男性にとっての職場改善を進めていくということと同義語といっていい。例えば、子育てをする男性を「イクメン」と呼び、世間的にもこの言葉は、すっかり馴染んでいるようだが、ご存知のとおり男性の育児休暇取得率の現状は悲惨としかいいようのない数字だ。

 保育園や幼稚園の送迎ひとつとってみても、弾力的な出退勤時間の運用が必要になる。労働者や管理者が留守の間、現場をどう回していくかなどの問題を具体的な形でクリアしていくことが求められる。女性の活躍を積極的に進めようとする動きは、業界で抱えるさまざまな問題を解決しようとする機運の醸成につながっているといえる。

 男性従業員の部下の育児参加に理解のある経営者や上司を「イクボス」というが、こうした優れた平衡感覚を持つ人は女性の登用も積極的と考える。女性が活躍できる職場の構築に理解ある人は確実に増えているようで、追い風となっている今、さらに議論を深めていきたい。

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平成29年7月15日第2286号 掲載
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