【安全衛生・お薦めの一冊】『職場でできるアンガーマネジメント』

2023.04.26 【書評】
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良好な意思疎通につなげる

 パワーハラスメントやメンタルヘルス不調につながる問題の予防策として、「怒り」のコントロール法と呼ばれるアンガーマネジメントが注目されている。

 本書は、その4つの構成要素である「ストレスマネジメント」「認知変容」「傾聴」「アサーティブコミュニケーション」を解説。自らの怒りの感情を知り、整理する(コントロール)だけでなく、「気持ちを押し付けない」「相手の立場で受け止める」といった傾聴や自他を尊重するアサーティブコミュニケーションが重要になるという。例えば、感情を伝えるのと感情“的”に伝えるのとでは大きな違いがあり、前者を上手に伝えることが良好なコミュニケーションにとって重要になるとした。

 昨年から中小企業にもパワハラ対策が義務付けられ、職場での過度に感情的な指導などへの対応の重要性が増している。一般社員、管理者向けのアンガーマネジメント研修資料も例示しており、社内教育にも十分に活用できる一冊だ。

(佐藤 恵子 著、誠信書房 刊、TEL:03-3946-5666、B5判、122ページ、税込1980円)

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2023年5月1日第2425号 掲載
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