【今週の労務書】『人材を磨く経営 中小企業は社員の個性を活かして伸ばす』
2023.07.29
【書評】
日報が交流と学習の場
副題は「中小企業は社員の個性を活かして伸ばす」。物流商社の代表取締役である筆者が、創業から20年で社員300人超の規模に発展させた経験から、中小企業における採用のポイントや育成方法を指南する。
筆者は社員から出される日報を人材育成に活かしているという。日報を業務管理の手段として扱うと、評価を気にして失敗やトラブルを報告できなくなってしまうため、コミュニケーションツールとして位置付けている。
日報はパソコンで管理し、誰でも閲覧できる。筆者が日報に付けたさまざまなコメントを管理職が見ることで、部下の心の変化に「気づくポイント」や「気づいたときの対応」など、マネジメントの方法を学ぶ場としても機能している。
(鈴木 康仁 著、幻冬舎メディアコンサルティング 刊、1760円税込、TEL:03-5411-6222)
令和5年8月7日第3411号16面 掲載