「石綿障害予防規則の一部を改正する省令案要綱」について労働政策審議会から妥当との答申―除じん性能を有する電動工具に関する措置を見直し(厚労省)
厚生労働大臣は、7月27日付で、労働政策審議会に対し、「石綿障害予防規則の一部を改正する省令案要綱」について諮問を行った。
この諮問を受け、同審議会安全衛生分科会(分科会長髙田礼子聖マリアンナ医科大学予防医学教室主任教授)で審議が行われ、同日、同審議会から妥当であるとの答申があった。
本省令改正案は、「建築物の解体・改修等における石綿ばく露防止対策等検討会」の報告書(令和5年6月20日公表)を踏まえ、石綿等の切断等の作業等における粉じん発散防措置について、「湿潤化」に限定せず、湿潤化、除じん性能を有する電動工具の使用その他の石綿等の粉じんの発散を防止する措置のいずれかの措置を行うことを義務付けるもの。
また、特に石綿等の粉じんの発散しやすい石綿含有成形品の切断等の作業や、石綿含有仕上げ塗材を電動工具で除去する作業においても、作業内容に応じた、最適な粉じん発散防止措置を作業場で適切に講ずることができるよう、「常時湿潤化」に限定せず、常時湿潤化、除じん性能を有する電動工具の使用その他の石綿等の粉じんの発散を防止する措置のいずれかの措置を行うことを義務付けるもの。
厚生労働省は、この答申を踏まえて、省令の改正作業を進める。
省令改正案のポイントは以下の通り。
1 石綿等の切断等の作業等(2の作業を除く。)において義務付けられる湿潤化の措置を、石綿等を湿潤な状態のものとすること、除じん性能を有する電動工具を使用することその他の石綿等の粉じんの発散を防止する措置とする。
2 石綿含有成形品のうち特に石綿等の粉じんが発散しやすいものを切断等の方法により除去する作業及び建築物等に用いられた石綿含有仕上げ塗材を電動工具を使用して除去する作業において義務付けられる常時湿潤化の措置を、当該石綿含有成形品を常時湿潤な状態に保つこと、除じん性能を有する電動工具を使用することその他の石綿等の粉じんの発散を防止する措置とする。
3 施行期日:令和6年4月1日
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「石綿障害予防規則の一部を改正する省令案要綱」について労働政策審議会から妥当との答申がありました
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_34432.html