「心の状態」に着目を やりがい高め不安感除く/社会保険労務士事務所エスパシオ 代表 下田 直人
社労士は、企業の労務管理の最適化をサポートしている。労務管理とは、従業員の働き方や職場環境などを管理して、生産性を上げ、組織の利益に資していくものである。つまり、「成果」を出すために行われるものである。それでは、「成果」は何によってもたらされるのだろうか。
「成果」は「行動」によってもたらされる。では、「行動」は何によってもたらされるのだろうか。
「行動」は「感情と考え方」によってもたらされる。「どんな気持ち」で「どんな考え方」でいるかにより「行動」が変わるのだ。
単純作業が日に日にIT、AI、ロボットに置き換えられている昨今においては、その傾向はより強くなっている。
以上から考えると、労務管理は、「心のマネジメント」なのである。つまり、「成果が出やすい心の状態」を作り出してあげることが、現代の労務管理ではないかと考えている。
これをもっと簡単な言葉で置き換えると、「やりがい」を感じ、組織から「認められている」感覚を得て、組織に所属することの不安感がない状態を作り出すということだ。これを私は、「存在感」が高く、「不安感」が低い状態といっている。その状態を作り出すためには、ハード面のアプローチとソフト面のアプローチがある。
ハード面とは、就業規則の整備や評価制度の整備、コンプライアンスの遵守などだ。一般的に社労士が得意としている分野である。
ルールがあいまい、ルールと現実に乖離がある状態では、不安感は増大していく。評価がはっきりしていなければ、「やりがい」を感じにくい。この整備が重要である。
ソフト面とは、組織内の人と人とのかかわり方である。これは、労使、上司部下だけではく、同僚間もある。困っているときに誰も手を差し伸べてくれなかったり、特定の人だけが優遇されたりする組織では存在感は高まらないし、不安感は増していく。
ソフト面は、人の心理面を学習し、かかわり方を学ぶことと、それを現場で実践していく仕組みづくりが重要である。
この両面からのアプローチが実際に企業の現場では必要である。
元来社労士は、ハード面のアプローチを得意としてきたが、加えて、ソフト面のアプローチも習得し、顧問先企業に提供していくことが大切だ。
弊所でも、組織の心の状態をアセスメントするツールを使いながら、両面からの労務管理サポートサービスを積極的に提供しているところである。
社会保険労務士事務所エスパシオ 代表 下田 直人【東京】
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