【ひのみやぐら】日常生活のなかで体力つくり
10月は体力つくり強調月間、健康強調月間だ。9月も相変わらずの猛暑だったが、ようやく涼しい風を感じられるようになり、体を動かそうという気になってきた。暑さしのぎで冷房の効く部屋でじっとしていて、体が鈍っているのではないだろうか。体を動かすことで体調を整え、さらには体力つくりにつなげたい。
健康のためにも体力つくりを行いたいところだが、一つ注意したいのは、気負いだけが先走って「頑張りすぎない」ことだ。思い立ってスポーツジムに入会し、ハードなトレーニングを始めたとしても結局、長続きせず、高い会費を無駄にしないとも限らない。
継続的に運動に取り組むならば、「頑張って運動しなければならない」という思い込みを捨てることから始めると良いだろう。日常生活に運動を組み込んで、生活習慣にするのがコツといえる。
例えば、通勤ではいつも利用する駅の1つ手前で降りて歩く、エレベーターを利用せずなるべく階段を使う、歩くときは歩幅を広くし早く歩く、など心がけたい。また、オフィスなどでも、椅子に座り片足を前方に伸ばす、椅子や机につかまって片足立ち、机に手をついてスクワットなど手軽にできる運動方法がある。まずはハードルを低くし、できることから取り組むのが継続への近道だ。
疲労回復のためにストレッチも習慣化したいところ。頭の上で組んだ掌を天井に向けて大きく伸ばしてみるだけでも十分、ストレッチといえる。このとき大切なのが、「気持ちが良い」と感じることだ。痛いと思う手前の「痛気持ち良い」あたりで止めると、なお良いという。
「健康のため…」という義務感で行っても、気持ちの良さは感じない。心から気持ちの良さを味わいたいと思うからこそ、自然と体が動き、習慣化につながるのだ。
体力つくりは、筋力を付けるという意味だけではなく、病気に対する免疫力や心のストレス耐性を向上させることでもある。栄養バランスのとれた食事と、十分な睡眠・休養を日常生活のなかで組み合わせて、継続的に行うことで、健康な体をつくっていきたい。