【今週の労務書】『いちばんやさしい「組織開発」のはじめ方』
2023.10.07
【書評】
パナなどの実例を収載
本書は、「成果が上がらない、下がっている」、「人が辞めていく」などの課題を感じている経営者や管理職に向けて書かれている。
執筆陣による「組織開発」の定義は、「意図的に行う、良いチームや良い組織づくり」。組織内に漂う“モヤモヤ”について、その組織に所属するメンバー全員で話し合い、問題点を修正していく作業を指す。得られる効果として、組織として目標達成ができるようになる点などを挙げている。
パナソニックなど7団体が取り組んだ実例は読み応え抜群。同社は、「優秀な人材が揃っているのに、なぜ事業成果につながらないのか」との問題意識から組織開発を行った。従業員意識調査の結果が年々悪化していた部門では、3年掛かりで実施し、数値を改善させた。
(早瀬 信 ほか 著、ダイヤモンド社 刊、税込1870円、TEL:03-5778-7233)
令和5年10月9日第3420号16面 掲載