安藤社会保険労務士法人 代表社員　安藤 健一 氏

　20年以上にわたり、社会保険労務士事務所を経営しながら過ごしてきた。その間、多くの企業とのコンタクトの中でとくに感じたのは、スタートアップ企業との深いつながりの価値である。

　スタートアップ企業は、経済の変動や新しいビジネスモデルの登場に敏感であり、それゆえに我われのような専門家のアドバイスやサポートを必要としている。これらの企業とともに成長し、彼らの挑戦や成功をサポートすることは、私のキャリアの中で最も充実した時間であったといえる。

　しかし、20年を超える経験の中で学んだことは、ビジネスの成功は単独での努力だけでは築けないということである。それを実現するためには、多岐にわたる専門家たちとの連携が不可欠である。弁護士、会計士、コンサル会社といった関連業との連携を深めることによって、私の事務所が提供するサービスの質は飛躍的に向上している。

　とくに最近では、海外労務や人材派遣業、介護分野など、各分野に特化した同業者たちとの連携が、クライアントの多様なニーズに迅速かつ的確に対応するための鍵となっている。その連携の中で、私自身も未知の知識を獲得し、それを活用してクライアントの支援を行うことができるのである。

　これからの時代、ビジネスの環境はさらに複雑化し、競争はより激化していくことが予想される。このような変動の中で、私は自分の事務所だけの経営に留まることなく、さらに幅広いネットワークを築き上げる意向である。ビジネスの世界は、単独での行動よりもチームワークが求められる時代に変わりつつある。この変化を捉え、専門家同士の知識や経験を共有することで、新しい価値を創出していくことができると確信している。

　結論として、私が20年以上の経験を通じて学び取ったことは、ビジネスの世界における人とのつながりや連携の重要性である。

　そのつながりを最大限に活用し、ともに成長していくことが、今後の成功への鍵であると思う。これからも関連士業などとの連携をさらに深め、相互の知識や経験を共有しながら、さらなる発展を追求していくつもりである。

　最後に触れておきたいのは、来年早々に計画しているプロジェクトについてである。これまでの連携経験をもとに、各専門家と共同でスタートアップ企業向けの書籍の発刊を検討している。これもまた、経験や知識の共有、そして新たな価値の創出をめざす取組みの一部である。

安藤社会保険労務士法人 代表社員　安藤 健一【東京】

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