頼りにされる存在に 経営者が困ったときこそ/社会保険労務士法人ALLROUND大阪 代表社員 山本 浩子
私は社労士の資格取得後、社労士事務所で勤務することになり、そこでさまざまな経験をさせてもらった。毎日が新鮮で充実した日々だった。
入社直後、担当した顧問先での労災事故に関連して労働基準監督署による調査が行われた際には、社長から「勉強になるから同席しておきなさい」と言ってもらえた。また、うまくいかなかったことを顧問先に説明したときには「あなたでこのような結果なら、誰がやっても駄目だっただろうから、大丈夫。納得している」と励ましていただいた。本当に人に恵まれて仕事をさせてもらっていたと感謝しかない。
そして社労士法人を設立し、最近、社労士としての存在意義をよく考えるようになった。経験を積んできて知識もそれなりに積み上がってきたと思う。
さまざまな業種の顧問業務のほか、派遣業や紹介業の許可申請にも対応している。経営者や人事担当者からは「社労士の業務範囲かどうかは分からないけど」と連絡が入ることもある。
よくよく聞くと他士業の独占業務だったりして、社労士では対応できないこともあるが、それでも困った時に思い出してもらえる存在であることも社労士としての存在意義だと私は思っている。
今、「社労士だから」、「私だから」提案できることはないか。
働き方改革の推進によって、労働者の働き方が大きく変わろうとしているなかで、長時間労働が抑制され、年次有給休暇の取得日数が増加すると、労働生産性についてより深く考えなければ、人件費が経営を圧迫することになる。
そして、ICTツールやDX化によって、業務は効率的になってきたが、それを使う労働者の働く意識が変わらなければ、労働生産性を高めることができず、経営力アップにはつながらない。
労働者は企業にとって欠かせない存在であるから、社労士は企業側の理念を理解しつつ、法令に基づいて労働者の労働環境を改善していくことが大切だ。自分の知識と力で、経営者や労働者に寄り添い、多くの労働現場の環境を改善し、労働者と経営者がともに満足できるような環境を実現していきたい。
そして、社労士業務に携わり、20年以上が過ぎたこれからも、時代とともに変わりゆくお客様のさまざまなニーズを意識して、それぞれの企業にマッチしたサービスを提供していきたい。
さらにAIが発達しても、現場を知っている社労士にしかできないアドバイスを心掛けたいと思う。
社会保険労務士法人ALLROUND大阪 代表社員 山本 浩子【大阪】
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