出会いを大切に行動 関与する人の幸せ追求/なかむら経営労務管理事務所 中村 浩二
社会保険労務士の資格に興味を持ったのが28歳。大学卒業後に就職した銀行で、月に1度の年金相談の相談員だった社会保険労務士の先生と出会ったときだった。当時、複雑な年金制度を的確にアドバイスする社会保険労務士という資格に興味を持った。
その後、先輩からの誘いで社内の社会保険労務士の通信教育講座を受けることとなった。修了後に社会保険労務士への思いが強くなり、独立開業をめざし、資格取得という目標に変わった。
銀行在職時に初めて受験したが、不合格。現状では合格できないと思い、銀行を12月末日で退職することとした。翌年の7月の試験日まで再就職せず、毎日12時間以上の勉強をし、2回目の試験で合格した。試験当日の最初の5分間はあまりのプレッシャーのためか、手が震えて文字を書けなかったことが今でも思い出される。
30歳で合格後、その年の8月に社会保険労務士事務所に採用され、就職できた。会社の社会保険手続きや給与計算といった業務内容が主で、仕事量が多く、繁忙期には数日徹夜をしたこともあった。所長も厳しい方で、ハードな修業時代だった。ただ、いろいろな経験をさせてもらい、その時の貴重な経験が独立開業時に大いに役立った。今となっては感謝しかない。
4年6カ月ほど社会保険労務士事務所に勤務後、独立開業前に一般企業での経験が必要と思い、派遣請負会社に労務担当として勤めることにした。当時は偽装請負が問題となり、労働者派遣法改正により製造業派遣が解禁されるなど、業界的に激動の時期であった。そこで、派遣法に実務で携わることができ、現在の業務に生かされている。
派遣請負会社で3年勤務した後、39歳で独立開業した。独立開業後は、売上げがほぼなく深夜の新聞配達を始めた。また、開業6カ月後、派遣・請負にかかわる協同組合から事務局長就任の話があり、週に3日程度、その仕事も始めた。社会保険労務士業務を含めトリプルワークをし、開業4年間は、休みが年間5日程度だった。ただ、苦労をしたという気はなく、毎日が充実した日々だった。現在はスタッフが6人となり、自分なりに頑張ってきた甲斐があったと感じる。
長々と自分の経歴を述べてきたが、人生のいろいろな転機に最良の選択をし、出会いを大切にした結果が今に至っていると思う。
今後は、「会社の発展は人財にあり」をモットーに、引き続き社会保険労務士として関与するすべての人が幸せになるように生きていきたい。
なかむら経営労務管理事務所 中村 浩二【愛知】
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