【今週の労務書】『建設業界の仕組みと労務管理』

2024.03.23 【書評】
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特有の事情踏まえ解説

 社会保険労務士の立場で建設業にかかわる筆者が、業界の全体像から特有の労務問題、適切な保険加入、働き方改革の進め方などを解説した。

 労務管理に当たっては、重層下請構造になっていること、一人親方の存在により、雇用と請負の区別が曖昧になっていること、派遣禁止業務があることなどに留意する必要があると指摘した。社会保険未加入問題などの課題にも触れている。働き方改革については、時間外労働の削減や労働条件の見える化に向けた、具体的な取組み方法を紹介している。労働契約書のひな形や就業規則の記載例も示した。

 建設業界にいて、労務管理を学びたい人、労務管理担当者として業界特有の事情を把握したい人、双方にお勧めできる1冊だ。

(櫻井 好美 著、日本法令 刊、税込3190円、TEL:03-6858-6967)

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令和6年3月25日第3442号16面 掲載
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