労災かくし リニア工事現場の転倒災害報告せず 火薬販売業者を送検 飯田労基署
2024.03.31
【送検記事】
長野・飯田労働基準監督署は、休業4日以上の労働災害について、遅滞なく労働者死傷病報告書を提出しなかったとして、火薬類販売業の南信火薬販売㈱(長野県飯田市)と同社会長を労働安全衛生法第100条(報告等)違反の疑いで長野地検飯田支部に書類送検した。令和5年1月、同社労働者が被災する労働災害が発生している。
労災は、下伊那郡大鹿村内のリニア中央新幹線関連の工事現場内で発生した。同社の労働者が資材搬入後に作業をしていたところ、足を滑らせて転倒し、右手を地面についた際に被災している。
リニア工事に関しては、労災かくしが相次いでいる。5年7月には、同労基署が成豊建設㈱(東京都渋谷区)を書類送検(=関連記事)。同社については、山梨県の現場でも労災かくしを行ったとして、6年1月に山梨・鰍沢労基署が処分している(=関連記事)。長野労働局では、労災かくし撲滅に向けて、5年8月に要請文を元請企業に手交するなどの対策を講じている(=関連記事)。
【令和6年2月6日送検】