メリット多い大学院通学/内田英一社会保険労務士事務所 内田 英一

2024.08.04 【社労士プラザ】
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内田英一社会保険労務士事務所
内田 英一 氏

 私は60歳の定年退職に合わせて2017年に関西大学大学院法学研究科修士課程に入学した。近畿地域の社会保険労務士会は関西大学大学院と提携しており、この社労士会からの推薦入学制度を利用した。同じ年には社労士事務所も開業した。

 社会人は仕事と学業の両立が難しいのだが、大学院で研究している社労士の皆さんは、一時的に顧客の数を減らしたり、給与計算や手続き業務を他の社労士に譲ったりして研究時間を捻出していた。

 私は修士課程(標準2年)について社会人用の3年コースを利用して負荷を軽減した。修了には30単位の取得が必要なので(1科目を半年受講し2単位)、労働法・社会保障法以外に、民法、民事訴訟法、会社法、政治学、経営管理論などの単位を取得し、毎週月・火曜日は大学院に行き、水・木・金・土曜日は仕事中心に過ごすスタイルを選んだ。

 修士課程修了後は、社労士事務所の仕事に専念していたが、コロナ禍が収束に向かいつつあった2022年に、大阪大学大学院の一般入学試験を受験して、法学研究科博士後期課程に入学した。博士後期課程は通常3年だが、ここでも社会人向けの5年コースを選択して、現在3年生である。

 大学院を修了するメリットについては、次のように考えている。

① キャリアの可能性を広げられる

 大学院で同じ教授から指導を受けていた弁護士が、大学院修了後に私立大学の准教授に採用された実例があるが、大学院で身に着けた専門性や経験は大学だけでなく企業や自治体からも評価されているので、課題解決型人材を求めている企業や自治体はもちろん、私立中学・高校の教員として採用される可能性もある。

② 大学院で得た知識と社会人経験を活かして社会貢献できる

 大学院で得た知識と、社会人としての経験から得た問題意識とを掛け合わせることによって理論と現場の融合を図り、真の課題解決につなげて社会貢献できる可能性が高まる。

③ 新しい人脈によって自らの成長が期待できる

 大学教員や他の大学院生と専門分野についての意見交換や議論などを行うことは、貴重な経験となる。また、学会やシンポジウムに出席し、他の研究者と交流したり、自身の研究発表への意見をもらえたりする機会が増える。そうした研究者間のつながりから、専門分野についての最新の知見や課題解決のヒントを得ることで、自らのさらなる成長が期待できる。

 これまでの話に興味を持たれた方にはぜひ、大学院への進学を検討してもらいたいと思う。

内田英一社会保険労務士事務所 内田 英一【大阪】

【連絡先はこちら】
540-0026 大阪府大阪市中央区内本町1-3-10 内本町ビューハイツ304

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令和6年8月12日第3460号10面 掲載
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