誰もが活躍できる環境を/社会保険労務士法人リンク 代表社員 高口 綾子
社会に出てからずっと人事畑を歩んでいる。大学卒業後、入社した会社で人事部に配属され、新卒採用担当を任されていた。自分を慕って入社して来てくれる人もいてやりがいを感じていた矢先、会社が民事再生法の手続きを開始し、事実上倒産した。会社とは、私とはなんぞや…深く考えるきっかけとなった。地に足をつけて自ら全責任を持って遂行でき、全幅の信頼を置いてもらって皆様のお役に立ちたい…そう思い、取得していた社会保険労務士の資格で社労士事務所に転職した。今までののんびりしたOL生活が一変、馬車馬のごとく働いた。精神的にも辛いことがたくさんあったけれど、今あるのはこの時に経験したことがベースとなっており、事務所代表の先生には感謝しかない。
その後、娘の誕生を経て、社労士事務所を開業、ワーク・ライフ・インテグレーションを、身をもって体感した。やはりこれができなければ働きながらの子育てはうまくいかなかっただろう。娘を幼稚園に送り、お迎えまでにクライアント様との打合せに出かけ、娘が寝ている早朝や夜中に事務処理をした。どうしてもお迎えに間に合わないアポイントが入ったときは、親に頼んで面倒を見てもらった。時間がタイトだった日々、たくさん助けてもらった。
2016年に社労士法人を設立し、頼りにしてくれているクライアント様や、優しくて誠実なスタッフみんなのおかげで事務所運営ができている。感謝・感謝の日々である。
女性活躍推進や、コーポレートガバナンス、サスティナビリティと、社会はアップデートしていて、女性にとっては追い風が吹いている。
時代の変化を肌で感じるが、簡単にこの流れが来たのではなく、過去からの働きかけがあり、今があることを決して忘れてはいけない。加えて、私が体感してきたワーク・ライフ・インテグレーションを、自営だけでなく会社でもできる労働環境(テレワークやフレックスタイム制、裁量労働時間制に時差出勤、社内公募や自己推薦制度など)や働き方改革2.0で活性化させて、日本において誰もが活躍できるステージを用意し、次の世代に橋渡しをしていくことが必要だ。そうしなければ少子化の流れを止めることができず、優秀な人材は海外へ流出し、日本は衰退してしまうだろう。
誰一人取り残さない社会を多方面から実現することで、きっと未来は変わるだろうし、そうするために、自分に何ができるのか、日々真剣に考えながらこれからも一歩ずつ進んでいきたい。
社会保険労務士法人リンク 代表社員 高口 綾子【大阪】
【公式webサイトはこちら】
https://www.sr-link.or.jp/index.html