【ひのみやぐら】来月は「化学物質管理月間」

2025.01.10 【ひのみやぐら】
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 正しく理解 正しく管理 化学物質と向き合おう――。今年度から始まる「化学物質管理強調月間」で約1400の応募から選ばれ、金賞を受賞したスローガンだ。化学物質による労働災害の大半が規制の外にある物質により発生している。こうした背景から、危険有害性のある化学物質を製造、取り扱うすべての事業場に対し、リスクアセスメント結果に基づくばく露防止対策を自ら決定・実施するという新たな化学物質規制が昨年4月から始まった。

 新制度は、化学物質管理者の選任が義務化されるなど、これまでの管理の考え方を大きく転換する内容となっている。リスクアセスメント対象物を扱うすべての業種、事業場がかかわることから製造業、建設業はもちろん、知見が十分ではない第三次産業の事業場や中小零細企業に対しても新たな制度を浸透させるために、毎年2月に同月間を実施することとなった。

 そもそも化学物質は名称からして、覚えづらい。一例を挙げてみても、塩化チオカルボニル、オクタクロロトリシランなど名前を読み上げるだけでも舌を噛みそうだ。数も非常に多い。法令改正前のリスクアセスメント対象物の数は674で、令和8年4月からは約2900物質が対象となる。世の中にある化学物質の数は7万種類以上ともいわれている。すぐに発症するもの、長い年月をかけて発症するもの、可燃性、発がん性など性質もさまざまだ。最初の段階で、管理が難しい印象を受けてしまう人も少なくないだろう。だからこそスローガンにあるように「正しい理解」が重要になる。

 同月間では、職場の点検やパトロールなど啓発に向けた活動を求めているが、まずは正しい知識を身に付けたい。厚生労働省は、「職場の化学物質管理の道しるべ ケミガイド」をインターネット上で公開。化学物質が原因の労働災害事例を紹介している。(独)労働安全衛生総合研究所では「職場の化学物質管理総合サイト ケミサポ」を開設。「化学物質管理の基礎知識」と題したデジタルブックを公開中だ。中災防でも同月間用に特設サイトを設けている。

 関係するサイトを上手に活用して、化学物質と向き合いたい。

2025年1月15日第2466号 掲載
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