【人材ビジネス交差点】外部人材の専門性活用を/㈱コーナー 代表取締役 門馬 貴裕

2025.01.19 【人材ビジネス交差点】
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㈱コーナー 代表取締役 門馬 貴裕 氏

 人事部門において副業・フリーランスといった外部人材を活用するケースが増えている。労働力人口の減少に伴う採用難が続くなか、労働力の確保だけでなく、社内にない知見やスキルを取り入れることで、より高度化・複雑化する人事や組織の課題を解決する手段として注目されている。

 たとえば、中途採用の強化や働き方改革に伴う制度の見直し、さらには組織の多様化への対応など、幅広い分野でその活用が期待されている。

 一方、多くの企業が「外部人材を具体的にどう活用すれば良いかよく分からない」という懸念を抱いている。その背景に、業務の要件定義の難しさがある。とくにメンバーシップ型雇用に慣れている企業では、業務をどのように切り出し、何をどのように外部人材に委託すべきかの判断基準が曖昧だ。このため、役割分担や業務範囲が不明なままプロジェクトを進め、期待どおりの成果が得られなかったり、認識のずれからトラブルが生じるリスクも高まる。

 また、外部人材との契約や業務管理に不慣れな企業では、対応に多大な工数がかかり、かえって社内リソースを圧迫してしまう。フリーランス新法により契約や労務リスクに対する新たな規制が加わったが、中小企業では対応策を整えるための専門知識やリソースが不足している状況だ。

 これらの課題を解決する手段の1つとして、適切なプラットフォームの活用が挙げられる。プラットフォームは、外部人材の契約や労務のリスクを軽減し、プロジェクト単位での成果リスクを管理する仕組みを提供する。契約管理の効率化に加え、トラブルを未然に防ぐためのサポートも受けられるため、企業はより戦略的な人材活用に集中できるのもメリットだ。

 たとえば弊社では、企業ごとの課題に応じて、適切な人材を紹介するだけでなく、プロジェクト全体の設計・運用、成果を出す体制づくりを伴走支援する。これにより、外部人材の活用を軌道に乗せやすくなる。

 外部人材を活かすための成功の鍵は、要件定義の精度を高めることである。つまり、「誰に・何を・どれだけ・どのように任せるか」を明確化し、期待されるゴールやKPIを設定することだ。外部人材を“同じ目標を追う仲間”として迎え入れる環境づくりも重要なポイントになる。情報漏洩リスクを恐れるあまり必要以上に制限を設けるのではなく、必要な情報やリソースを提供し、社内メンバーと同様の体制を整えることで、外部人材の力を最大限引き出せる。

 企業としての懸念や課題に向き合いながら適切なパートナーをみつけ、戦略的に外部人材を活用することが、これからの競争環境を勝ち抜くための有効な方法となるだろう。

筆者:㈱コーナー 代表取締役 門馬 貴裕【東京】

【公式WEBサイトはこちら】
https://www.corner-inc.co.jp

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令和7年1月20日第3481号10面 掲載
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